心臓は電気信号で拍動しているのは医療番組などでよく知られていますが、この電気信号がのリズムが狂ってしまうのが不整脈です。 心電図検査はこの不整脈を見つける検査です。 この検査でわかる病気は不整脈や心臓病気ですが、脳外科では特に心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈を気にしています。脳梗塞の原因の1/3が今も不整脈で起きるからです。厄介なことに心房細動は自覚症状がありません。 昔はこの不整脈を治す方法が少なかったですが、医学の進歩により早期発見により体に負担の少ない手術で治せるようになりました。 検査は電極という電気信号を捉える装置を手足と胸につけます。 100年前からこの検査方法は同じで確立された検査です。 電極は金属でできているので冷たいですが、痛みはありません。 検査時間は5分程度で、結果もその場で出ます。
図の中に示されている各値を読み取って異常がないかどうかの判断をしています。
不整脈には脈が速くなったり、脈が飛んだり、不整脈が日に何回も出たりするものがあります。
このような不整脈は自覚することが多く、心電図で発見しやすいのですが大概は命の危険性が少ない不整脈です。世間一般の不整脈はこれに該当します。
しかし、本当に危険な不整脈は実は脈が極端に遅かったり、不整脈の自覚と直接関係なく気を失いそうになったり失神するような特徴があります。それでいて不整脈がたまにしか出現しない事もあり、1回の心電図では発見できないことが多いです。
その場合は、丸一日心電図を記録する24時間心電図が必要となります。
脳梗塞の原因となる心房細動という不整脈もこの24時間心電図で初めて発見される場合があります。
長時間記録するこの検査は不整脈の頻度、種類の特定、不整脈の検出率を向上など、より詳しく調べることができます。
24時間心電図は、以前は長く太い配線を何本も体に直に装着して昔懐かしい携帯オーディオプレイヤーのような思い本体をベルトに巻くという結構大掛かりな検査でした。
しかし、ここ10年で小型化が進んで現在では絆創膏のような薄い配線にUSBサイズ程の非常に軽い本体を装着して検査するので、負担の少ない検査になっています。